20250901第15回Oralsciencecafe歯科予防の重要性や高齢化社会における口腔健康管理の課題について

2025年9月21日

全体要約(喋ラボ様のご協力により自動で生成しております)

日時:2025/09/01 19:00~

参加者:和泉逸平、sakoda、Bando、Shohei KASUGAI(春日井昇平)、山下育己、shinichi sasaki、Kanichi Seto

全体要約

今回のオーラルサイエンスカフェでは、歯科予防の重要性や高齢化社会における口腔健康管理の課題について議論された。一般参加者からの素朴な疑問をきっかけに、歯磨き・歯間ブラシ・フロスの正しい使い方や定期検診の意義、訪問歯科診療の現状、インプラント治療の最新技術と課題、医療経済や働き方改革まで幅広く意見交換が行われた。多職種・多世代の参加が新たな視点をもたらし、今後の医療・歯科の在り方について考える有意義な会となった。

一般参加者からの口腔ケアに関する質問

山下氏より「歯ブラシと歯間ブラシだけで十分か」「洗口液は必要か」などの質問があり、春日井先生が「正しい使い方であれば十分効果的」「洗口液は補助的」と回答。
フロスは奥歯など難しい部分もあるため、歯科医院で指導を受けることが重要との意見。
定期検診で予防指導を受けることの大切さが強調された。

訪問歯科診療の現状と課題

迫田先生より宮崎県など地方での訪問診療の実態報告。施設側の協力不足や設備面の課題が指摘された。
訪問診療はスタッフ体制や診療内容にばらつきがあり、質の向上が求められている。

高齢化社会と口腔健康管理

瀬戸晥一先生より、日本口腔外科学会雑誌の社説を引用し、平均寿命と健康寿命の格差、高齢者の口腔健康管理の重要性について紹介。
歯科医療は治療中心から予防中心への転換が急務であり、国民一人ひとりが口腔健康管理の主役となるべきとの提言。
高齢者の残存歯数やデンタルIQ向上が課題。

予防歯科と医療経済

予防歯科(ブラッシング・歯間ブラシ・フロス)の徹底が医療費抑制につながるとの意見。
日本は先進国に比べて予防意識や残存歯数が低く、8020運動だけでは不十分との指摘。
病院経営や医療界全体が赤字傾向にあり、予防管理へのシフトが求められている。

インプラント治療と技術革新

春日井先生より、高齢者向けに直径2mmのミニインプラントを用いた即時加重技術の紹介。骨量が少ない患者にも対応可能。
インプラント治療は困っている患者には有効だが、基本は「歯を失わない」ことが最重要との立場。
保険適用や将来設計(70歳時点で補綴計画を立てるなど)の提案も議論された。

患者視点からの口腔健康とQOL

坂東氏より、自身の入れ歯体験談やQOLへの影響について発言。入れ歯の予備作成や3Dプリンター活用事例も紹介。
入れ歯や補綴物の安定性は生活の質に直結するとの認識。

多職種・多世代参加による新たな視点

一般参加者や患者代表が加わることで、専門家だけでは得られない視点や課題が浮き彫りに。
今後も多様な参加者を呼び込み、広く医療・歯科分野の議論を深めていく方針。

働き方改革と医療現場への影響

働き方改革による医療現場への影響(修行時間減少、技術継承困難など)について意見交換。
若い世代は有休や残業など労働条件を重視する傾向が強まっている。

次回予定

次回は10月6日(月)19:00~開催予定。
より多くの参加者を募り、新しい医療を創造する場として広げていく方針。